27.花阪G・妖精事件~不毛にツルっツル3

【HJMG!不毛さん80】
27.花阪G・妖精事件~不毛にツルっツル3
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「……まさか法師の仕業違(ちゃ)うよな?」

 新たな弁当箱ハウスを快適環境にしようと、髪の毛を集め出した? (何でアイツのカーペットは人毛やねん!)いや、でもアイツは被害者を丸坊主にはしないから。多少の慈悲と常識は持ち合わせているらしい。アタシも桃太郎も被害にあったけど、ここまで酷くなかったし。

「帰ったら念の為、法師に聞いてみるか。他に髪の毛集めてる妖精がいるかどうか」

 ブツブツ言ってたらワンちゃんがソロソロ入ってきた。

「やややっぱり、このアパート何かいるんでしょうかね」

「やっぱりって何や? 怖いこと言わんといて」

 結局1─3の幽霊騒動は近所のアホガキの仕業だったわけやし。まぁ何かいるって言えばこのアパート、色々ややこしい人がいっぱい居るんやけどな。

「そそ捜査しましょう。いいですか、リカさん。このアアアパートは実は政府機関の特殊事務所だったんです」

「は?」

「しし心霊捜査専門です。そういうカカカテゴリーなんですぅ。あああたしたちで捜査チームをくみましょう。何ですか、リカさん。その目は」

「え? あ、いや……え? 特殊な事務所?」

 アカン。ワンちゃんがヘンにノッてきた。やっぱりこの子、ちょっと変。


「どう? ようせいはいた?」

 そこへ今度は花阪Gが這ってきた。

「よ、妖精は見付からんかったけど……プッ!」

 アカン。笑ったらアカン。花阪Gの頭が、月光を受けてピカピカ光っている様がおかしくてたまらない。じいさんは目敏くアタシの表情を見て、傷付いたように顔をしかめた。大きな目でじっとこっちを見詰めてくる。無言だ。怖いったらない。呪われそうや。

「な、何もいないから、今日はとにかくお休み。明日、一緒に妖精探そうな」

 一緒に妖精を探す? 何を言ってるんや、アタシは。

つづく

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