【HJMG!不毛さん53】
18.不毛な主義、崩壊~ヘンなアンケート2
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「種はナッツ? 豆はビーン?」
「は?」
「──種はナッツ? 豆はビーン?」
同じこと2回言った! しかも意味分からへん!
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「は?」
「──種はナッツ? 豆はビーン?」
同じこと2回言った! しかも意味分からへん!
超絶美青年の(ある意味)一切の曇りの無い(ある意味)清らかな視線に見つめられ、アタシは我に返った。
「あ、スイマセン。その通りです。種がナッツ……いや、シードですよね? いやまあナッツとも言いますよね。豆はビーンで合ってます……は? 何の確認ですかね、ソレ」
尋ねると、かぐやちゃんは黙り込む。
分からん。何や、この人は。
会話のテンポもよく分からん。
会話のキャッチボールって概念が、そもそもない。
「いや、まぁいいわ。気を取り直して、と。では、今度こそ最後の、そして重要な質問です。好きなタイプはどんなですか?」
尋ねると、かぐやちゃんは黙り込む。
分からん。何や、この人は。
会話のテンポもよく分からん。
会話のキャッチボールって概念が、そもそもない。
「いや、まぁいいわ。気を取り直して、と。では、今度こそ最後の、そして重要な質問です。好きなタイプはどんなですか?」
「────」
アカン。この人、またポカーンとしてるわ。
「いや、あの……かぐやちゃん? 聞いてる? 見た目とか性格とか、どんなでもいいし。できたら具体的に教えてほしいねんけど。女優とかアイドルとか、この人カワイイなって思う……ああ、その顔やめてください。こっち向いてください。えっと……たとえば、好きな仕草とかクセとか?」
「具体的にか?」
「ああ、そりゃ芸能人とか具体的な方が分かりやすくていいわ」
ああ、良かった。
かぐやちゃんがぼんやり遠くを見だした時はどうしようかと思ったわ。
アタシは手帳にボールペンを構える。
どんなマイナーなアイドルでも構わない。それがかぐやちゃんの好みなら!
かぐやちゃんがぼんやり遠くを見だした時はどうしようかと思ったわ。
アタシは手帳にボールペンを構える。
どんなマイナーなアイドルでも構わない。それがかぐやちゃんの好みなら!
「アイエムアイモデル・タボールにじゅういちシー・こまんだーあさるとかーびん」
「は?」
彼は再び繰り返した。
「アイエムアイモデル・タボール21シー・コマンダーアサルトカービン」
「…………それはハリウッドの女優とか? ち、違いますよね。じゃあ、どこの国の?」
かぐやちゃん、初めてアタシの方を向いた。すぅと息を吸い込む。
「イスラエルで独自開発された新型アサルトライフルだ。イスラエル・ミリタリー・インダストリーズ(IMI)社製タボール21Cコマンダー・アサルト・カービン。全長640ミリメートル、重量2900グラム。連射速度は……」
目から爛々と異様な光線を発しているかのよう。
アカン。アタシが火ィつけてしもた。
アカン。アタシが火ィつけてしもた。
「連射速度は毎分750から900発。ターン・バレル・ロッキングシステムにより……」
延々と続くヘンな講義。
アタシの意識は遠のき……数時間もの間、ずっと竹やぶと空見てた。
あぁ、風が心地いいわ……。
アタシ、生きてるって実感してる……。
「アタシ、今生きてるでぇ……」
アタシの意識は遠のき……数時間もの間、ずっと竹やぶと空見てた。
あぁ、風が心地いいわ……。
アタシ、生きてるって実感してる……。
「アタシ、今生きてるでぇ……」
【つづく】
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良かったらマンガもみてね。こっちもアホだよ。
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